大会実行委員長 

彦次 佳(関西大学人間健康学部)

日本体育社会学会第2回大会を、この関西大学人間健康学部・堺キャンパスで開催できることを大変光栄に思います。まずは準備段階よりご支援をいただいている皆まさに感謝申し上げます。

大きな地震から始まった本年は、これまでにも国内外を問わず大規模な地震が頻発しており、未だ被災地で不自由な生活を余儀なくされている方々も多くいらっしゃいます。また、世界各地で長引く戦争や紛争に平穏なくらしを奪われ、日々命の危険にさらされている人たちもいらっしゃいます。一方で、安全で平穏な環境が実現されたくらしの中にあっても、職種や働き方が多様になり、生き方の選択肢が増えた今の社会では、自分らしく「どう生きるか」ということが大きな課題となっており、悩める人たちも増えています。コロナ禍を経てさらに考え方や生活様式を変えて適応してきた私たちにとって、「健康で幸せな生活を送る」という命題は、より一層重要な現代的課題となってきています。

日本体育社会学会第2回大会が開催される関西大学人間健康学部は、「健康(health)」と「健幸(wellbeing)」を学びのメインテーマに、「こころ」「からだ」「くらし」を総合的にとらえ、「人間が健幸(wellbeing)であること」を指標として、どのようにすれば「より良く生きられる」のかを探究しています。まさにその1つの解決策が、我々の取り扱う「スポーツ」であると言えるのではないでしょうか。そこにはもちろん、生理学や医学といった支えが必要不可欠ですが、「こころ」「からだ」「くらし」を豊かにし、健康で幸せな生活を送るためのアイデアや方法論は、本学会の専門領域である体育社会学が得意とするところではないでしょうか。

昨年、日本体育・スポーツ・健康学会より独立し創設された本学会は、立教大学ですばらしいスタートを切り、その歴史の第一歩を刻みました。この第2回大会では、その勢いをさらに加速させ、第3回、第4回と、次なる大会にバトンを繋いでいきたいと思っています。本学会が皆さまの学術的・社会的交流の場として、すばらしい縁を結びますよう、実行委員会・スタッフ一同、精一杯励みますので、どうぞよろしくお願い致します。皆さまと、関西大学人間健康学部・堺キャンパスにて、お会いできるのを楽しみにしております。

                                                                                                                                                                                  2024年6月